映画、音楽、小説、美術とおよそ表現には、「語り口」というものがあります。その作家を作家たらしめる要素であり、古今の人気作家たちはそこにワンアンドオンリーの魅力があるわけで、だからこそ、ファンや崇拝者がつくわけです。
 
    村上春樹は、その「語り口」の塊みたいな作家であり、海外の文学を翻訳したような文体、日常に現れる奇妙な出来事とその容認(たいてい動物が現れる)つまりハルキ的不思議世界、現実と夢とのないまぜ、自ら自身の奥底に降りていこうとする主人公などなど。
 
    でもって、この新作、その「語り口」はフルセットであり、彼のファンは「待ってました!」という感じなのでしょう。
 
    さて、村上春樹小説の主人公としては初めての女性、ということで、今までもフェミニスト女性に関して悪意むき出しに描いた作家が(まー、確かに私も苦手なタイプのフェミですが)、どう女性を描いたか、というところが今回の読書ポイントのひとつではあります。
 
    しかも、今回は主人公の母も出てきて、母娘関係が語られるという、今現在、そんなことに手をつける男性作家がいったいいるんだろうか?! という分野に手を出してしまっているのですよ!!! 多分、ほとんどの男性が反射的に拒否する中高年女性ですが、その怪物的ステロタイプを作者はどう乗りこなす(こなさない)のか?    というところにも注意して読み進めてください。
 
    また、彼の「語り口」はなぜ、全世界の人々の心をつかむのか?    というそもそも論も考えてみたいものです。
 
    併読書としては、信田さよ子『母が重くてたまらない』、山岸凉子『メディア』よしなかふみ『愛すべき娘たち』らへん。こちら、全て必読書です。
#夏帆#村上春樹#湯山玲子


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20:25-21:05  読書会(3-4名毎)
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