3/26(木)、湯山玲子カルチャーサロン「ワルい子ブッククラブ」にて、村田沙耶香さんの最新作『世界99(上・下)』を課題本にした読書会を開催しました!
前回の読書会は同じ村田紗耶香の『地球星人』でしたが、さらにパワーアップした圧倒的なディストピア!
上下巻の大ボリュームでしたが、みんなでワイワイ(そして少しゾワゾワ…!)語り合いました✨
イベントは充実の2部構成 ✨
前半:ワイワイ感想シェア!
まずは3〜4名の少人数グループに分かれて、ざっくばらんに感想をシェア!
「この世界観、怖すぎる…!」「でも、誰も傷つけたくない今の若い世代の感覚に近いかも?」など、リアルな感想が飛び交い、大盛り上がりの時間でした!
後半:知的好奇心爆発のレクチャータイム!
後半は、お待ちかねの湯山さんのレクチャーです。
村田沙耶香さんの根底にある「人間もうダメだから」という強烈なアンチヒューマニズムの世界観へ一気にダイブ!
村田紗耶香さんの原動力のジェンダー差別、女性嫌悪(ミソジニー)、男性嫌悪(ミサンドリー)が、これでもかとすさまじい作品。
本作のポイントのひとつとして湯山さんが指摘したのは、主人公である語り手の「怒りの不在」。
村上龍や中上健次など、多くの小説家が社会や旧体制への「怒り」を原動力し、テキストにそれをにじませるのに対し、本作の主人公は怒って然るべき場面でもスルーし、冷笑すら交えて「容認」してしまうんです🥶
実はこの態度、もはや若い世代が同様に行い始めている生き残り戦術とシンクロ。
喜怒哀楽や性欲を「汚いもの」として排除し、管理されるクリーンな全体主義。感情を入れずに淡々と描かれるからこそ、本当に恐ろしい!
ユダヤ人を思わせる能力が高い被差別人種自ら、死んでビョコリンになる贖罪?は現在全人類の最大共通モラル「フェアネス」、つまり、「抜け駆けは許せじ」気分の反映で、村田沙耶香という作家の時代を見る目の凄さがわかります。
話題はそこから、アーサー・C・クラークの『幼年期の終わり』やカズオ・イシグロの『わたしを離さないで』にも通じる「個人の苦しみがない世界」へ。
「人間や世界を愛せるのか?いや、愛そうというのは洗脳だったのでは?」「私たちは何のために生きているかという問いを失ったニヒリズム、諦観の世界に生きているのでは?」という、ディープなテーマが浮き彫りになったのでした。
ほかにも質疑応答の中で以下の作品も次々と引き合いに出され、圧巻の時間でした🤯
・深沢七郎『楢山節考』
・映画『コンパニオン』
・海外ドラマ『プルリブス』
・濱野ちひろ『聖なるズー』
参加者さんの声
「思い切って参加してみて、本当によかった読書会📕初めましての方と脳内の意見を交換するって、なんだか『お手合わせ願います』って感じで楽しい!全然違う場所に刺激がくる」
「自己認識」について、読書会を経て、ゼロから考えてみました!役割(職種、親など)に結びついた自己像はシンプルなのだけれど、自分再発見のためには、役割にしばられる前の自分を意識的に探しに行くことも大切」
といった、とっても深い感想、考察をいただきました。
📚 次回のお知らせ 📚
次回の「ワルい子ブッククラブ」は……
日時: 4月24日(金)20:15〜スタート
課題図書は、ハン・ガン『菜食主義者』です!
気になっている方は、ぜひこの機会に一緒に語り合いましょう!
ご参加お待ちしております😸
また、湯山玲子カルチャーサロンでは湯山さんとトークや観劇を楽しむオフラインイベントを定期的に開催しております。
ご入会もお待ちしております!
https://yuyamareikocultureclub.com/about


2026/03/27 14:29
📖 村田沙耶香『世界99(上・下)』読書会レポート 🐑



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